FC2ブログ

税理士法人総合会計事務所 ブログ

埼玉県さいたま市にある会計事務所です

Top Page › 日記 › 消費税増税と住宅ローン減税
2013-06-18 (Tue) 14:39

消費税増税と住宅ローン減税

ここ最近は、平成25年度の税制改正に絡めた記事を書いてきました。

今回は、消費税増税と住宅購入について書きたいと思います。

これから住宅を購入されようと考えている方には、金額の大きい買い物ですから、消費税増税前に購入しておいたほうが良いのだろうか…と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。

ズバリ!!消費税増税前に購入したほうがいいですよ!!
とは言い切れません。

消費税増税に伴い、不動産の価額が下がる場合もあるからです。
ズバリどちらが良いかは言えないのです。

消費税は、平成26年4月1日より現状5%から8%へ増税されます
(平成27年10月1日より10%)
※消費税6.3%と地方消費税1.7%を合わせて8%です。
 消費税等と書くと読み辛いので消費税と表示させて頂きます。

<消費税5%の時に住宅を購入するためには>
・住宅を購入し、平成26年3月31日までに引き渡しを完了すれば、消費税は5%です。
・引き渡しが上記の日付までに完了していなくても、請負契約が平成25年9月30日までに完了していれば、消費税は5%です。
・請負契約が平成25年10月1日以降の場合でも、引き渡しが平成26年3月31日までに完了すれば、消費税は5%です。

家を購入すると決意して、平成25年9月30日までに請負契約を完了すれば消費税5%確定です。
ちょっと悩んで、平成25年10月1日以降の請負契約になった場合には、平成26年3月31日までに引き渡しが完了するように工事してもらいましょう。それで消費税5%確定です。

では、消費税増税って実際にどのくらいの金額の負担になるのでしょうか。

土地の購入は非課税のため、消費税の増税は関係ありません。

建物の代金が3,000万円(税抜)だった場合
5%の場合の消費税は150万円
8%の場合の消費税は240万円
と、90万円の増税になります。

大きな買い物なので、3,000万円のうちの90万と言うと少ない金額にも思えてしまいますが、90万円あれば家電を揃えることができますね。

90万円も多く払わなくてはならないなんて、絶対5%の時期に購入しよう!!
と思ってしまいがちですが、冒頭で話したとおり、消費税増税に伴い不動産の物価が90万以上下がる可能性もありますので、どちらが良いとは言えないのです。

平成25年の税制改正では、単に消費税を増税することだけではなく、それに伴い負担を軽減させようとする措置があります。
前回ブログの印紙税も消費税増税に伴う負担軽減措置でしたね。

住宅購入の場合には、住宅ローン減税を平成25年12月31日までだったものを平成29年12月31日までに延長しました。
また、消費税8%(または10%)で購入した場合には、借入限度額を2,000万円から4,000万円まで増やし、控除限度額も年間20万円から40万円に増やしました。

こう言われて、そうか!控除限度額が増えたのか!!と納得される方がいらっしゃるでしょうか。
私はこう言われてもピンと来ません。

という訳で、恒例の簡単な例を上げて具体的に住宅ローン控除を行なってみたいと思います。

38歳男性 妻一人(専業主婦) 子供2人(3歳と1歳)
給与月額 350,000円
賞与年2回 @400,000円
年収 5,000,000円
(38歳くらいのサラリーマンの平均的な年収は5,000,000円くらいだそうです)

家を建てるために、5,000万円の借入を行いました。
<年末調整>
給与所得控除後の給与等の金額 3,460,000円(5,000,000-(5,000,000×20%+540,000))
(算出方法はこちらをご覧ください。http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1410.htm) 
控除額(このくらいの控除があるかなと想定した金額です)
・社会保険料 709,444円
・生命保険料控除 40,000円
・地震保険料控除 15,000円
・配偶者控除、基礎控除 760,000円(子供はまだ小さいため扶養控除には入りません)
差引課税給与所得金額 1,935,000円(1,000円未満切捨)
算出年税額 96,750円(課税給与所得金額×5% 詳しくはこちらをご覧ください。http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm)
この年税額から住宅ローンの限度額を引くことになります。

年末借入金残高5,000万円×1%=50万円
これが、消費税増税前に購入した場合には限度額が20万円となります。
消費税増税後に購入した場合には40万円が限度額です。

しかし、どうでしょう。
一般的なサラリーマン38歳男性、平均的な年収だと年税額は96,750円ほどですから、住宅ローン控除が20万円でも40万円でも関係なく、納めなくてはならない年税額は0円となります。
96,750円-200,000円=△103,250円(マイナスの場合は年税額0円)

つまり、それまで毎月源泉徴収していた税金が全額戻ってきます。
逆に言えば、それまで納めていた税金分しか戻ってこないのです。
上記の38歳男性サラリーマンが年間100,000円くらい源泉徴収されていたとして、年末調整後に100,000円還付されることになります。
この金額は増税前の購入でも100,000円、増税後の購入でも100,000円と変わりません。

住宅ローン控除の最大控除額が増えても、控除できるのは源泉徴収された所得税分だけであることに注意してください。

住宅ローン控除を満喫するためには、満喫するために十分な金額の源泉徴収をされていなくてはならないのです。

住宅購入を考えている方は、ぜひ前年の源泉徴収票を見ていただいて、自分の年間所得税額がいくらなのかを確認してみてください。
年間所得税額が20万円を越えている場合には、消費税増税後の控除限度額40万円でこれまでの20万円控除よりも大きい金額を控除することが可能ですが、その金額が実際の消費税増税分との差額と10年間の控除額とでバランスが取れるのかが大きなポイントとなってきます。

5,000万円の借入で5,000万円(税抜)の建物を購入
5%だと250万円の消費税
8%だと400万円の消費税
差額 150万円

年間所得税額 25万円の場合
消費税増税前 20万円の住宅ローン控除(20万円限度額を精一杯控除)
消費税増税後 25万円の住宅ローン控除(40万円限度額を余裕で控除)
差額5万円
消費税増税差額150万円は最大10年間の住宅ローン控除を受けても埋まりません。

年間所得税額 40万円の場合
消費税増税前 20万円の住宅ローン控除(20万円限度額を精一杯控除)
消費税増税後 40万円の住宅ローン控除(40万円限度額を精一杯控除)
差額20万円
消費税増税差額150万円は8年間で解消されます。


消費税増税と住宅ローン控除について述べて来ましたが、消費税増税前にと、急いでローンを組み、急いで設計して、急いで家を建てることには些か疑問を感じます。

これから何十年と住み続ける「我が家」です。
何よりも自分にとって、家族にとって最高の「我が家」でなくてはならないと私は思います。

消費税5%で家を建てるためには9月30日までに請負契約を完了もしくは、来年の3月末日までに引き渡しを完了させなくてはなりません。
急いで建てたがために色々不便や気に入らない部分ができてしまうのであれば、十分すぎるほどゆっくり考えて最高の「我が家」を建てることは、消費税の増税分(3,000万円の建物だと90万円)の価値になるのではないでしょうか。

これは私の私見ですので建物購入を検討されている方も、慌てて建てる必要があるのかぜひ考えてみてください。

ちなみに、消費税増税前に家を建てるのであれば、消費税の増税はもちろん建物購入に関するものだけではありませんので、新築に伴う庭の設計や家電・家具等も増税前に揃えておきたいところですね。

詳しくお話しますと、建物が「認定住宅」であるのかどうかで控除額等も変わってきます。
また、借入だけでなく自己資金で建物を購入した場合にも特例措置があります。

総務省の下記の表を参考にしてみてください。
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/h25kaiseisyotoku.pdf#page=3

あとは、建物施工業者等とお話してみて、焦って契約させられそうになっても、ご自分の意志で一番大切なことは何なのかをよく考えてみてください。
消費税増税分を支払いたくない!!という気持ちが一番ですか?
急いで建てるよりも、じっくり考えてから建てたい、という気持ちが一番ですか?

過ごしやすい最高の「我が家」があれば、仕事も頑張る気になれますね!!

よろしくお願いいたします。
税理士法人総合会計事務所
総務 田谷真弓
スポンサーサイト



最終更新日 : -0001-11-30